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灘区在住日記

街をぶらぶらしながら神戸(特に灘区)の歴史を勉強中。

鈴木商店焼打ち事件の真相に迫る「鼠」(城山三郎)

大正から昭和にかけて、神戸には三井、三菱を抜いて日本一にもなった「鈴木商店」という巨大総合商社がありました。

 

 

小説の冒頭、この鈴木商店についてこう書かれています。

 

 

「主人は鈴木ヨネなる女。金子直吉というやり手の番頭が実際上の大将株で、大戦景気で瞬く間に財産をつくり上げたが、買占めをしていると噂されて米騒動で焼打ちされ、ついで、昭和二年の金融恐慌であえなく潰れた。」

 

 

私は、つい最近まで鈴木商店も焼打ち事件も知りませんでしたが、世間的にも冒頭に書かれたことぐらいしか知られていないと思います。しかし、作者はあることがきっかけで鈴木商店焼き打ち事件に疑問を持ち、この小説「鼠」を書きます。

 

 

「これほどまでに徳を偲ばれる経営者が、なぜ世間に向かっては悪のイメージを鈴木商店に作ってしまったのか」

 

 

「わたしは<鈴木が米の買い占めをした。だから焼打ちされた>のだという事実の単純な証明がほしい」

 

 

疑問を解決するため取材を重ね、真実を明らかにしていきます。その裏には政治的な意図、競合他社との確執、嫉妬、様々な要因が複雑に絡まっているのが分かります。そこから「鈴木商店=米の買占め」という構図ができ、鈴木商店は怒った民衆に本社を焼打ちされます。

 

 

米の高騰はどうして起きたのか?何故、鈴木商店が焼打ちにあったのか?その真実を明らかにする過程は面白く、たくさん知識を得ることができます。が、私には難しすぎた…。最後、澤地久枝さんの解説を読んで少し理解できた感じです。

 

 

読書後、鈴木商店や焼打ち事件の跡を訪ねてみるつもりでしたが、地図で確認すると何だかしっくりこない。何か違っている感じがするんですよね…。

 

 

 

 

 米の高騰に怒った2万人以上の群衆が集まったのが湊川公園(A)。群衆は3隊に分かれ、本隊は一気に坂道を下り鈴木商店本店(B)へ行ったらしいのですが…、地図と見る限り、一気に下る感じじゃない気がする。大倉山公園なら一気に坂道を下る感じですが…。

 

 

また、鈴木商店本店(B)は鈴木商店記念館HPよると「鈴木商店の代名詞となった東川崎町1丁目の旧みかどホテルの地(戦後は神戸貯金事務センター、2014年現在は工事中)」と書かれてます。しかし、地図だと栄町通7丁目なんですよね…。

 

 

そんなに神経質に調べなくても良いかなとも思いますが、真実が知りたいな…。時間をかけて、ゆっくり、じっくり調べて行きます。